Instagramにちょっと載せましたが、ここ最近の設計ではダウンライトに頼らない照明計画を心がけています。
いろいろと理由があるのですが、一番大きな原因は正直「飽きました」です(笑)
もちろんダウンライトのメリットは、スッキリしている、安い、場所を選ばないなどいっぱいあって今でも普通に使っていますが、逆にメリットが多すぎて設計者が安易に頼り過ぎてしまうようです。特にトイレ、洗面、玄関、廊下など全般照明には適していますが、最近リビングや寝室までダウンライトだけで計画するケースまであり、新築住宅はもはやダウンライト地獄と化してます。
ダウンライトのデメリットの一つは光源が眩しすぎる点です。
ベッドやソファでごろ寝した時に真上にダウンライトがあると相当不快に感じるのです。
特に今は光源がLEDになって輝度が高くなっているので、昔の白熱灯の柔らかさがないので直接目に入るとかなりのまぶしさです。
かくいう私も自邸の照明計画中にうちの奥さんと一番もめたのはリビングと寝室のダウンライトでした。
家の中が明るい方が好きな奥さんは当然ダウンライトを希望しますが、絶対使いたくない派の私はなんとか阻止しようとしました。
結局、リビングはダウンライトに調光を付けて四隅に目立たないように付けブラケットも配置しました。
寝室の方はベッドの上はブラケットだけにし他はダウンライトにしています。
まあまあ折衷案というか家庭調和の為妥協した感はありますが、リビングのダウンライトに調光器を付けたのでTPOに合わせて光量を調整したりダウンライトを消してブラケットだけにしたりして、結果的に照明のアレンジの幅が広がりました。
何故私がダウンライトに抵抗するのかと云うと、家の中が「落ち着かなく」なるからです。
いくつもダウンライトだけのリビングの家を見て来ましたが、高い位置が照明によって明るくなると重心が高くなり不思議に落ち着きません。また、スッキリしすぎて無機質な部屋になってしまいます。
特に、和室やリビングなど低い位置に座る部屋だと無駄に天井が高く感じて落ち着きません。
照明はダウンライト以外にもシーリングライトや間接照明、スポットライトなど色んな種類があり、それぞれ特徴を活かして計画すると良い照明計画が出来ると思います。
どうしても寝室やリビングにダウンライトを設置する時は調光器をお勧めします。